親子のコミュニケーションをこじらせてしまう原因に、ある固定観念(思い込み)による受け取り方があります。
例えば、子どもが不登校になってしまったとしましょう。
そのときに「子育て失敗したかも」と思ってしまうのは、受け取り方でミスがあるようです。
同じ出来事でも、同じ感情になるとは限らないんですね。
「雨が降った(事実)→憂鬱な気分(感情)」と一見すると繋がりそうですけど、農家で雨が降るのを待っている状態だったら恵みの雨となることもあるので、雨が降ったという事実から憂鬱な気分には厳密には繋がらないはずです。
では、なぜ起こった事実を、マイナスの感情と結びつけてしまうのでしょうか。
それは「受け取り方」に固定観念が存在しているからなのだそうです。
前述の不登校の例であれば、不登校(事実)→子育てに失敗したと感じる(感情)の間に、固定観念による受け取り方があるはずなんです。
この事例であれば「子どもは学校に通うべきである」という固定観念が隠れています。
しかし本当にそうなのでしょうか。
学校辞めたけど立派になった人はいないのでしょうか。
私の尊敬する人に、思想家で武道家の内田樹先生がいるんですけど、内田先生も小学校時代いじめで不登校になったと述べています。
また「れいわ新選組」代表の山本太郎さんは、中卒だと言います。
国会でも質問をバンバンしていますし、演説も立派ですよ。
いい仕事をする人たちは、学歴は関係ないことを証明してくれているようにさえ思ってしまいます。
このように「学校に行かないと立派な大人になれない」「社会性が身につかない」というのは論理的に繋がっているわけではありません。
固定観念による思い込みによる可能性が高いです。
親御さんの、こうした思い込みが強いと子どもを苦しめてしまうこともあるので注意が必要です。
不登校だけでなく、志望校に受からなかったことなど、望まれないと思われる出来事が起こったときに、余計に不安になったり、焦ったり、心配になってしまう可能性があるからです。
子どもに起こった出来事をポジティブに受け取りましょう。
第一志望校に不合格だった
↓
第一志望校とは縁がなかった
↓
第二志望校で良い出会いがあるのかも!
という具合に切り替えるサポートをしてあげてください。
次のステップに気持ちよく導いていくのがポイントになります。
子どもはただでさえ世界観が狭い中で行きています。
学校が全て、受験が全てと思い込ませてしまうと、そこでうまく行かないと生きていく希望を失ってしまいます。
ですから、大人たちがポジティブな受け取り方を示して、子どもの世界を広げてあげて下さい。
茂木健一郎×小幡和輝 @nagomiobata:
— 茂木健一郎 (@kenichiromogi) 2017年11月30日
「学校に行きたくない」子どもに対する“親”としての選択肢https://t.co/orJJoSWoUK
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